なぜ、欧米人はマスクを着けないのか？？【論文をもとに考察】

ニュースでコロナ禍の世界を見ると、
マスクを着けていない人たちがかなり多いね。

でも、日本ではマスクをきちんと
着けている人がほとんどだよね。

まっつん

日本だけでなくアジア全体で、
マスクの着用率は高いんですよ。
こちらの調査を見てください。

へえ、欧米人のマスク着用率は
やっぱり低いんだね。

まっつん

そうですね。

欧米ではもともと、マスクを着ける習慣があまりありませんでした。
それはなぜなのか、これから説明していきます。

結論：欧米人にとって口元の動きは重要だから

まず、こちらの画像を見てください。

これはGlasgow大学(英国)の2009年の研究結果で、
簡単に言うと、

顔を見るときに、どこを見るのか？

について調べたものです。

赤くなっている部分ほど、よく観察していることを表しています。

WCは西洋白人(Western Caucasian)で、
EAは東アジア人(East Asian)を表しています。

このデータからわかるのは

・西洋人は口元をよく観察する
・東アジア人は目をよく観察する

ということです。

つまり、
誰かとコミュニケーションをするときに
どの顔のパーツを重要視するかは、
文化差がある、ということです。

言われてみれば、確かに。

欧米人は口を大きく開けて話すイメージがあるけど

日本人はあまり口をあけない人が多いよな…。

この研究をマスク着用につなげると、
次のようなことが言えます。

そのように考えると、欧米人にマスクをつける習慣がないのも理解できますよね。

この研究を応用すると…？

顔文字の違い

この研究を発展させてみると、さらに面白いことがわかります。

日本と欧米の顔文字が違う、というのは皆さんご存じですよね。

欧米では、目の形は「：」になっているのがほとんどで、
感情は口の形で表現されていますよね。

一方、日本の顔文字は主に目の形が変化します。

この文化差も、
顔認知の差から生まれてきたものだ
と言えそうですよね。

日本人はマスク・欧米人はサングラス

海外へ旅行している日本人が、
風邪予防のためにマスクをつけていると

怪しい！

表情が分からないから、不気味！

などといったネガティブな印象を現地の人は受けるようです。

一方、日本でのサングラスのイメージは

カジュアルでくだけている…

目上の人と会うときは失礼だよ！

などといったイメージですよね。

ですが欧米では、目上の人に会う時でも
サングラスは失礼にはならないことが多いようです。

このような差があるのも、

日本人は「目」
欧米人は「口」

を見る癖があるからだと解釈することができます。

アイメイクが盛ん

日本では「アイメイク」が盛んで、
やっぱり「目」にこだわっています。

「歌舞伎」の化粧においても
「目」が強調されていますよね。

一方、欧米ではどちらかというと
「唇」のメイクが注目されることが多いようです。

まとめ

研究からわかる通り、
欧米人は口で表情をつくる傾向があり、
アジア人は目で表情をつくる傾向があります。

だから欧米人にはマスクをつける習慣がなかったのだ、
という理解を導くことができました。

しかし、それだけが理由とは限りません。

たとえば、日本では古くから神事でも、
汚れた息がかからないように和紙・榊葉をくわえていたそうです。

このような古くからの伝統があったから、
マスクが浸透しやすかったという考えもありえます。

ここで紹介したのは数ある説の1つとしてとらえていただければと思います。

興味のある方は、各自で調べてみるのもいいですね！

※参考にしたサイト
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0960982209014778
https://news.yahoo.co.jp/articles/920ecad443de046c24420dc039c697c986b729d7?page=1
https://www.appps.jp/300225/
http://deafcomic.jp/Others/FaceMark.html
https://otekomachi.yomiuri.co.jp/news/20200508-OKT8T217006/