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【リスニング勉強法】点数が伸びない人の3つの特徴<論文を基に考察>

受験勉強法
この記事は約9分で読めます。

リスニングの点数が伸びない…。

リスニングってどう勉強すればいいの?

今回はこういった疑問にお答えします。

この記事では、

「なぜできないのか」を考える

「どうすればできるようになるか」
を考える

具体的な方法
を考える

といった構成になっています。

また、

  • 英語特有の発音を理解していない
  • 情報を処理しきれていない
  • 緊張してリラックスできていない

と原因別にまとめてあるので、自覚のあるところから読むといいと思います。

この記事を書いた人は?
  • 1年間の浪人を経験
  • 京大理学部に合格,数理科学系志望
  • 実践的な勉強法などをブログで発信中

この記事を書くにあたって、次の2つの論文を参考にさせていただきました。

参考URL

小野寺 進,英語リスニング能力を高める方法:発音記号と音読,21世紀教育フォーラム,2016年,11巻,p.11-19,(弘前大学学術情報レポジトリ)<https://hirosaki.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=5040&item_no=1&page_id=13&block_id=21>(2021-8-20アクセス)

池田 広子,英語のリスニング・ストラテジーに関する一考察,京都創成大学紀要,2013年,3巻,p.71-78,(福知山公立大学学術情報レポジトリ)<https://fukuchiyama.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=50&item_no=1&page_id=13&block_id=21>(2021-8-20アクセス)

原因①:英語特有の発音を理解していない

Ⅰ.「なぜできないのか」を考える

ゆっくり話されれば分かるけど、普通の速さだと聞き取れない…。

これはなぜなのでしょうか。いくつか要因がありますが、主に「英語特有の音声現象」を理解していないことが考えられます。

英語特有の音声現象」というのは、例えば

  • 弱形になる
    • and : 「アンド」ではなく「アン」や「ン」に聞こえる
  • 音が連結する(リエゾン/リンキング)
    • Check it out!:「チェック イット アウト」ではなく「チェッケラウ」のように聞こえる
  • 音が脱落する(リダクション)
    • I’m at school : ”at” がほとんど発音されない

などのことです。

こういう現象を理解していないと、英文を読めば理解できる語でも、聞いたことのない音として聴こえてしまうのです。

Ⅱ.「どうすればできるようになるか」を考える

では、この原因を踏まえて「どうすればできるようになるか」を考えてみましょう。

まず思いつくのは、先ほど例に挙げたような
「弱形」「リエゾン」「リダクション」
などの現象をきちんと押さえておくことです。

知らなかったという人は、参考書などを読んで学習しておくべきです。

あるいは、スタサプの授業を受けて学習するのもGoodです。

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中には

リエゾン?そんなもの、常識だよ。

という人もいるかもしれません。

しかし、ただ「知っている」というだけでは聴きとれるようにはなりません。

「知っている」状態から「定着した」状態にする必要がありますよね。

そこで有効な手段として考えられるのが「音読」です。

英文を見ながら音読を繰り返すことで、頭の中で
「文字情報⇄音声情報」の変換
がスムーズになることが様々な研究でわかっています。

実際、日本人学習者を対象に行われた音読に関する実験をみてみると、記憶の定着率が高くなり、さらにリーディング力の向上にも効果的だということがわかっています。

したがって、英語特有の発音をふまえた上で「文字⇄音声」の変換の訓練を行うことが重要です。

Ⅲ.「具体的な方法」を考える

これまでのⅠ,Ⅱを踏まえて具体的な方法を考えていきましょう。

*ただし「これを○回やって△日続ければよい」などと具体的すぎることには踏み込みません。なぜなら、受験生一人一人の環境やスケジュールは十人十色だからです。なので、ここでは「こういったことをやってみてはどうか」という提案だけをしていきます。

発音を理解していない場合の練習法

  1. ディクテーション
  2. シャドーイング
  3. オーバーラッピング

1. ディクテーション

聞こえてくる英文を書き取る、という訓練です。

リスニング問題集(共テ対策・英検[準2級レベル]対策など)でもよいし、模試の問題集や学校の教材でも何でもよいです。

どの教材を使ったとしても効果はちゃんとあります。

  • 何を聴き分けることができて、何が聴き取れないのか」を明確にできる
  • 「なんとなく聴けている気がする」と思っている人でも、やってみると聴きとれてないことが判明する

2. シャドーイング

聞こえてきた英語を、1-2語遅れてシャドー(影)のように復唱する、という訓練です。

注意点としては、スクリプトを見ながらシャドーイングしてはいけないということです。

あくまで、聞いた音声を発音するという事を心がけましょう。

ちなみに僕は最近「イングリッシュブートキャンプ」というYouTubeチャンネルでシャドーイングを始めました。

  • 耳へ入った音声をすぐさま口で発音する、という訓練ができる
  • 音声の速さについていく必要があるので、処理能力が高まる

3. オーバーラッピング

スクリプトを見ながら、流れてくる英語と同時に発音する、という訓練です。

この際に心がけておきたいのは、ただ文字を追って発音するだけではなく、意味を理解しながら発音するということです。

そうすることで、先ほど述べた「文字情報⇄音声情報」の変換をする訓練になります。

  • 自分の力で正しく発音し、かつ音声のスピードについていくという訓練ができる
  • ネイティブスピードに慣れることができる

原因②:情報を処理しきれていない

あっ、大事なところ聞き逃した!

Ⅰ.「なぜできないのか」を考える

自然な速さで英語を聴くと、入ってくる情報量が多くなります。

そうすると、耳に入った情報をすばやく処理していく必要があります。

特に、文と文の間が短くなると、前の文を理解できていないのにないのに次の文が耳に入ってきて、パニック状態になってしまいます。

このように、今自分が聴き取っている英文を「一字一句聞き逃さないぞ!」という姿勢で聴いているとリスニングの問題は、かえって解けなくなるのです。

Ⅱ.「どうすればできるようになるか」を考える

では、どうすればできるようになるかを考えます。

リスニングでは、「読めば意味が分かる」レベルの英語力ではできるようにはなりません。

「ネイティブスピードで発音された時でも意味が分かる」レベルの英語力が必要です。

しかし、流れてきた英文の情報をすべて把握するのには無理があります。

そこで意識すべきは「どの情報が重要で、どの情報があまり重要でないのか」です。

つまり、目の前の1文1文に集中せず、全体を見る訓練が必要だということです。

ここで、上級者と初心者がリスニングをしているときの脳の動きを調べた研究を見てみましょう。

調査の結果、上級者は、理解できなかったところは背景的知識を駆使して、推測して理解しようとし、右脳よりも左脳の働きが活性化していることがわかりました。

一方初心者は、ひとつひとつの単語を和訳したり、頭の中で文字化したりし、理解できないときには「なんとなく」というイメージ感覚で理解しようとしたため、左脳も右脳も機能をフルに働かせていたことがわかりました。

このことから、「なんとなく」といったイメージで訓練するよりも、文脈やトピックなど英文の全体を「意識的に」つかむ訓練をする必要があることがわかります。

Ⅲ.「具体的な方法」を考える

これまでのⅠ,Ⅱを踏まえて具体的な方法を考えていきましょう。

「要するにリスニング」をする

一文一文の内容にとらわれすぎないのが重要だとⅡで言いました。

そこで「要するにリスニング」を実践し訓練すれば、英文全体の流れをつかめるようになると考えられます。

「要するにリスニング」とは、その名の通り「今聞いた文章は、要するにどういうことか?」を考えながら(メモしながら)英語を聴くことです。

慣れないうちは、英語が数文ながれたら一旦音声をSTOPさせて「要するに○○ということだ!」と要約するのがコツです。

慣れてきたら、長い文章でも要点をメモをとる訓練をするようにしていけばOKです。

手元に紙やペンがなくても「要するに○○で~」と頭の中で思い浮かべればOKです。つまり、通学時間の電車やバス内でも気軽にできます。

原因③:緊張してリラックスできていない

緊張する…このテストで合否が決まるかも…。

Ⅰ.「なぜできないのか」を考える

緊張して思うような結果が出せなかった…

といった経験は、リスニングに限らずどの教科でもあると思います。

しかしリスニングだけは、一度終わってしまった問題にはもう戻れないのでより強いプレッシャーがかかります。

このように、心理的なプレッシャーのせいでリラックスして英語を聴けなくなることがあります。

Ⅱ.「どうすればできるようになるか」を考える

では、これをどう乗り切ればよいのでしょうか。

本番で緊張してしまったときの対処法はないといったら嘘になりますが(下のコラム参照)緊張しても大丈夫なように準備する方が得策です。

したがって、本番に近い(or 本番よりも厳しい)状況をつくって練習する方法を考えればよいわけです。

コラム

緊張したら「もっと緊張しよう」と言い聞かせよう

「手の震えが止まらない…」 というある患者がいました。そこで、医者はその患者に対して「もっと手を震えさせなさい」と言いました。すると、なんと患者の手の震えが止まったのです。

これを応用すれば、緊張した時に「もっと緊張しよう…」と自分に言い聞かせて緊張を和らげることができるかも…?

Ⅲ.「具体的な方法」を考える

本番に近づける、あるいは本番よりも厳しい条件にする、といっても色々な方法があると思います。

例えば、

  • すべて1回読みで問題を解く
  • 本番形式の問題を解いて、段取り(戦略)を決めておく

などが考えられます。

これに関してはいろいろな手法があると思うので、あなた自身で考えて試してみてください。

まとめ

リスニングが伸びない原因は…

  • 英語特有の発音を理解していない
  • 情報を処理しきれていない
  • 緊張してリラックスできていない

その対策は…

  • ディクテーション・シャドーイング・オーバーラッピング
  • 要するにリスニング
  • 全て1回読みにしてみる
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